相手や自分のことも許せない時

人間関係において、苦手意識のある人や、嫌いなタイプがいるのは、無理もないことです。
そして、相手のことを許せないばかりでなく、自分自身のことも許せなくて苦しくなってしまうこともあるかもしれません。
許せない思いが強い時
苦手な人、嫌いなタイプな人が多いと感じる人ほど、
- こんな自分じゃダメ
- 今のままの自分は嫌
- 新しい自分へ脱皮したい
- 自分を成長させて人生の質を高めていきたい
と思うことが多いかもしれません。

とは言え、相手を許せないと思う切ない気持ちを我慢したり、そんな自分を責めたりしてしまいますと、むしろ余計にメンタル面でしんどい状況に陥ってしまいますのでご注意ください。
過去に経験した苦悩
私たちは誰でも、潜在意識レベルで過去に経験した苦悩(傷ついた感情)を無数に抱えています。
だからこそ、過去に経験した苦悩がまだ癒えていないために、今もなお内側で苦悩として残ってしまっているのです。

両親との関係性
私たちは誰でも、大なり小なり、心の深い部分で無意識にもネガティブな信念に沿った苦悩を抱えています。
そして、その原因の多くは、親に対する不満や、親から受けた不当な経験が原因で、親のことをネガティブに捉えている可能性があります。
ですので、親に対して不満を多く抱えていると感じる人は、ご両親との精神的な和解を進ませることができますと、内側で抱えている苦悩を癒していくことが期待できます。
親に対して抱いている反発心
例えば、幼少期に親から受けた不当な経験があると、親の行為が自分の理想としていたイメージからかけ離れていることが原因で、無意識にも親に対して激しい反発心を抱いている可能性があります。
そして、その反発心は、そのまま自分の中の信念体系として、幼少期に自ら(無意識にも)刷り込んでいるからこそ、未だに親に対する反発心や、親に対して満たされない思いを抱えてしまっているのです。
大人になった今でも抱え続けてしまっている苦悩
幼少期にその満たされなかった思いは、自分でも無自覚の中で潜在意識レベルで苦悩として在り続けます。
そして、その後の人生において、人とのかかわりの中で、様々なネガティブな価値観、信念へと発達してしまっています。
だからこそ、自分以外の他者に対して、判断、評価、分析モードで厳しい価値観や信念を持ち、自分が経験した苦悩に基づいた信念に沿って、様々なネガティブ思考を抱くようになり、それが原因でストレスの多い、生き辛い人生になってしまいます。

自分を責める必要はない
もちろん、幼少期に親から不当な扱いを受けたのですから、親を恨んでしまったり、親に対してネガティブになってしまうのは当たり前の反応ですし、自然な心理です。
だからこそ、そのような信念を抱くようになったとしても、間違っていませんし、責められるものではありません。
過去の悲しい経験は癒されないまま心に在り続けている
幼少期に悲しい経験をしたことを、当時の幼い自分が受けとめきれない中で、むしろ親を責める気持ちに蓋をして、我慢をしてしまったことによって、自分で自分のことを八方塞がりのような心の状態にしてしまっている人の方が圧倒的に多いのです。
そして、多くの人が、親に対してネガティブ思考を内に秘めながら、当時から抱え続けているやり場のない思いの処理方法が見つからないまま、大人になってしまうのです。

親に対する反発心がトリガーと化す
長い人生の局面で、親と似たような要素を持っている人に対して、それがトリガーとなって、反射的に嫌悪感を感じてしまうのです。
ですので、それは人情であり、当たり前の反応だと言えます。
そして、自分自身に対しても、親と似たような要素を自分が持っていることに気づく度に自分で自分のことを許せなくなってしまうのです。
親のことをネガティブにとらえてしまっている分だけ、それらと似た要素を自分の中や、他者の中に見つける度に、苦しくなってしまい、そのやり場のないやるせない思いを持て余してしまっている可能性が高いです。
両親との関係性で生まれた苦悩を癒す
ご両親との関係性で生まれた苦悩を癒していくことができれば、親と似た要素を持っている人に対しても、気にならなくなり、自分自身のことも許せるようになっていきます。
つまり、自分の中で抱えているご両親との関係性の中で芽生えてしまったトラウマ(インナーチャイルド)を癒していくことができますと、自分自身の中や、他者の中にある親と似た要素を、自然に無理なく受け入れていけるようになれます。

その他トリガーとなる人間関係
その他のトリガーとなる過去の傷ついた経験として、
- 尊敬する先生から冷たくされた経験
- いじめられた経験
- 信頼していた先生や周囲の大人に失望してしまうような経験
- その他、孤独や深い悲しみをうまく表現できずに抑圧してしまった経験
など
さまざまな人間関係の中で経験した苦悩によって、生まれてしまった心の傷を、少しずつでも癒して行くことができれば、自分の中でネガティブな反応を起こしてしまう無意識のネガティブパターンを緩めて行くことが期待できます。
トラウマが原因で起こりうる弊害
恋愛関係だけでなく、その他すべての人間関係において、トラウマが原因で、
- 相手を健全に愛することがうまくできなかったり
- 条件付きでしか人を愛することができなかったり
- 自分の意に沿わない理由で相手を嫌ったり、責めたり、避けたり
- 無意識にも自己犠牲を払ってしまったり
- 相手を甘やかしすぎてしまったり
- 自分勝手になりすぎていたり
- 相手から都合よく扱われてしまったり
- 相手から低く扱われてしまったり
など
様々な悩みや深刻な問題に陥ってしまうことがあります。
トラウマを癒していくためには、必ずしも大元の原因をわざわざ突き止める必要はありません。
今、この瞬間持て余してしまっている感情を、自分に我慢をさせないで、自分でしっかりと受けとめて適切に扱っていくことが大切です。
そうすれば、日常レベルで浮上してくる切ない思いを、丁寧に扱って寄り添っていくことで、内側の深い部分で抱えている傷ついた感情(苦悩)を少しずつ癒していくことがご期待いただけます。
そうすれば、
- こんな自分じゃダメ
- 今のままの自分は嫌
- 新しい自分へ脱皮したい
- 自分を成長させて人生の質を高めていきたい
と思う自分から、
ありのままの自分をそのまま肯定することのできる新しい自分へ脱皮することができ、前向きに成長し続ける幸せ体質な自分へシフトして行けるようになります。

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