望まない状況を乗り越えて行くために
誰しも人生の中で、望まない状況に直面し、停滞や困難を抱えることがあります。
この記事では、そうした状況から少しずつ抜け出すために、自分の意識を整えるノウハウをご紹介します。
なぜ人生が停滞してしまうのか
人生には多くの苦難が伴いますが、その背後には必ず何かしらの原因があります。
そして、それは他人や状況や環境のせいではなく、多くの場合、自分の中に抱えているネガティブな心の反応が苦難の原因になっていることが多いです。
「自分が変われば現実も変わる」という言葉がありますが、まさにこの真理を説明している言葉です。
望まない状況を乗り越えていくために、実際に「自分の何を変える必要があるのか?」について、解説をしてまいります。
人生が停滞してしまう原因
人生で望まない状況に直面し、停滞や困難を抱える一番大きな原因は、無意識レベルで思考のクセに振り回されていることです。
物事に対する様々な思考のクセに沿った自分の「反応」が、実は自分の生きづらさの原因だったのだと理解することができれば、今の停滞した状況から抜け出して困難を乗り越えて行くことができます。
つまり、望まない状況を乗り越えるためには、物事に対する自分の「反応」を変えることが重要です。
心の反応
私たちが何かに意識を向けて思考する時、内側から様々な心の反応が生じます。
それらは良くも悪くも、私たちの経験と結びついていて、過去の経験に基づいた自分の価値観や信念に沿っています。
ネガティブな心の反応
例:
- 不快な出来事に直面すると、その日の気分や心の状態によって、気にしない日もあれば、イライラしてしまうこともあります。
- 現実が思い通りに進まないと、焦ったり不安になったりすることもあります。
- 思い通りにいかない現実に直面すると、個人的な妄想を走らせて、事実を否定的に受け止め、心がざわついてしまうこともあります。
- 感情的になって相手に当たってしまうこともあります。
- 過去のつらい出来事を思い出し、心が重くなってしまうこともあります。
- 大事な場面で緊張してしまい、本来の能力を発揮できないこともあります。
- 自己を責めてしまい、ひたすら落ち込んでしまうこともあります。
これらはすべてネガティブな心の反応です。
しかし、自分の心の反応がどんなにネガティブであっても、それは決して悪いことではありません。それらは常に自分にとっての正解であり、私たちは常にこのような心の反応を潜在意識レベルに携えて、今を必死に生きているのです。
ポジティブな心の反応
ネガティブな心の反応だけでなく、私たちはポジティブな反応もしています。
ポジティブな反応は、いい気分になった時に感じられるものです。
例:
- 朝、目覚めた時に清々しい気分になり、「今日も頑張ろう!」と意欲的になる。
- 朝日を浴びて「気持ちいい」という気分に浸る。
- 「おはよう!」と挨拶を交わして、ほっこりした気分になる。
- お笑い番組や面白いYouTube動画を観て、ゲラゲラ笑う。
- 誰かの優しい一言に、心がじんわり温かくなる。
- 幸せに意識を向けて、嬉しい気分になる。
など
私たちは、時にネガティブな心の反応をしてしまうこともありますが、このようなポジティブな反応もたくさんしています。
心の反応は思考のクセ
私たちの心の反応に、良い悪いはありません。
自分の心の反応は、すべて自分の大切な一部であり、自分の大切な細胞の一部のようなものです。
つまり、自分にとって良い細胞も、自分の足を引っ張ってしまう細胞も、どちらも自分であることに変わりはありません。
誰にでも長所がある一方で短所もあるように、私たちは誰もが不完全な心の状態で今の人生を生きています。
「不完全な状態が、実は完全である」という話を聞いたことがあるかもしれません。
少し混乱するかもしれませんが、人はそもそも不完全な状態であることが当たり前です。
不完全な自分をありのまま受け入れ、今の素の自分のままで前向きに生きていくことが「完全な状態」と捉えてみてください。
現実を望む状況へ変える
望まない状況から望む状況へ変えるための方法は、まずは人生の生きづらさを生み出している自分の「思考のクセ」と仲良く付き合うようにして、これまでの自分の「反応」を変えることです。
望まない状況から抜けるための第一歩
自分のネガティブな反応を変えていくための第一歩は、自分がネガティブな反応をしていることにまずは気づくことです。
ここで注意していいただきたいことは、ネガティブな反応をしている自分がダメだと思ってしまったり、そんな自分を責めてしまうこともあるかもしれませんが、そんなことをする必要は全くないので、誤解のないようにお願いします。
ネガティブな反応をしているのは、決してダメなことではないです。
これにダメ出しをしてしまうと、自分の細胞の一部を自分で破壊させようとしている行為なので、一方でネガティブな反応は破壊されないように必死になって、もっと強くなろうとしてしまいます。
ですので、大切なことは、自分が今この瞬間「ネガティブな反応をしている」ということに、機械的に気づくだけで充分です。
「あ、なんかネガティブな反応し始めているかも…」と冷静に気づくだけで、人生の流れを自分にとって幸せな方向へ変えていくことができます。
ネガティブの勢いがまだ弱い段階
ネガティブな反応の勢いがつく前に、早めに自分がネガティブな気分になりかけていることに気づくようにしてください。
ネガティブな反応の勢いがまだ弱ければ、そこから自分の気分を切り替えていくことは、比較的に簡単にできます。
気分の切り替え方法
まだネガティブな反応の勢いが弱い段階であれば、以下のような方法で気分をうまく切り替えていくことが可能です。
- 瞬時に頭をふってネガティブな反応をふり払う。
- 瞬時に違うことを考えて、気分をうまく切り替える。
- トイレに行ってみたり、物理的に場所を移動してみることで、意識が向く矛先をネガティブな反応からうまく切り替えていく。
- ネガティブな心の反応が起きている対象物をはっきり見ないようにすることで、ネガティブの勢いを弱めて、気分を切り替えようとする。
- ネガティブな反応が起きてしまう対象物を自分の中で大まかにぼかして、別のいい気分になれることに自分の意識が向く先を変える。
望まない状況から抜け出すためには、まず自分のネガティブな心の反応にのみ込まれないようにすることが大切です。
ネガティブな反応に引っぱられることによって自分の大切なエネルギーが下がるのを防ぐためには、自分の意識を、ネガティブな反応が起きる対象から、別のものへ切り替えることが最善の方法です。
ネガティブの勢いが強い時
ネガティブな心の反応に気づいて、どんなに気分を切り替えようとしても、ネガティブの勢いがいきなり強すぎて、うまく気分を切り替えられない時もあります。
ネガティブの勢いがいきなり強いのは、その思いがとても強いからです。
つまり、ネガティブをうまく切り替えられない時は、無意識レベルで「強い思考のクセ」を抱えている可能性があります。
強い思い
私たちは誰でも、強く切望していることや、逆にどうしても受け入れがたいことなどの「強い思い」を内に抱えています。
これらの「強い思い」は、時に執着となり、生きづらさの原因になることがあります。
「強い思い」とは、どんな思いであれ、いい気分とは対極にある切ない思いです。
切ない思いはネガティブな感情に沿ったものなので、逆引き寄せを防ぐためにも、強い思いに伴う切なくも苦しいネガティブな感情を少しずつ緩めていく必要があります。
強い思いに寄り添うワーク
ネガティブな心の反応を少しずつでも緩めていくために、書き出しワークをご紹介します。
準備:
一人で静かに過ごせる場所を確保してください。
用意するもの:
ノート(または紙)
ペン
注意事項:
ネガティブな心の反応と向き合うワークをする際は、なるべく短時間で行うようにしてください。
今感じていること、思っていることを、ありのまま正直にノート又は紙に書き出してみてください。
どんなに罵詈雑言が出てもOKです。
誰に遠慮する必要もないので感情を爆発させて思いのたけをノートに吐露してください。
ネガティブな心の反応を、自分の言葉にして言語化させて、ネガティブな感情を情動レベルでノートに吐き出していく中で、少しずつ気分が楽になっていく感覚を持てるかもしれません。
ネガティブな思いを情動レベルで吐き出すことで、ネガティブな心の反応が、ほんの少しでも緩む感覚がもてたら終了です。
ワークの解説
このワークは、自分の心に正直になって、自分の思いを外に吐き出すことが目的です。
自分の本当の気持ちを書き出すことは、自分の切ない思いを受けとめて、寄り添うことになります。
自分のネガティブな心の反応にダメ出しをするのではなく、むしろ耳を傾けて話を聞いてあげることで、ネガティブな心の反応はこれ以上暴れる必要がなくなるので、少しずつ落ち着いていくようになります。
いずれにせよ、ネガティブの勢いが強い状態の時に、無理矢理に気分を切り替えようとしても、おそらくかなり難しく、不可能に近い状態ですので、そこまでネガティブが強い時は、むしろ自分の思いに寄り添っていくようにしてください。
自分のネガティブな思いを受けとめていくことができれば、少しずつネガティブの勢いを弱めていくことができます。
ネガティブが緩む瞬間に気づく
ネガティブな心の反応の勢いが弱まってきている感覚に気づけたら、ネガティブの勢いが弱まれば気分を切り替えることも比較的うまくできるようになるので、その瞬間を見逃さないようにして、なるべく早めに自分の意識が向く矛先を、ネガティブな反応が起きてしまう対象物から別のいい気分になれるような対象物へ意図的に変えて、気分を切り替えていくようにしてください。
気分の切り替え方法
ネガティブな心の反応の強い勢いが少し弱まってきた時に気分を切り替えて行きたい時は、以下の方法を試してみてください。
- お昼寝をする。
- 散歩に出かける。
- しっかりめの運動をする。
- 何か他のことに没頭する(掃除をするなど)
- 瞑想をする(マインドフルネス瞑想など)
早めに「今ここ」へ意識を戻す
ネガティブな心の反応をしてしまう時は、今まさに自分は思考のクセとつながっていて、逆引き寄せのスパイラルを引き起こすリスクの中にいます。
ですので、ネガティブな心の反応の勢いが弱い段階で、ネガティブなところから「今ここ」へ自分の意識を戻して、早めに気分を切り替えていくことが重要です。
本能的な動き
とは言え、ネガティブな心の反応にのまれて、ネガティブなことに意識を向け続けてしまうことは、それも私たち人間の本能的な動きでもあるので、決して悪い事ではないですし、当たり前の反応です。
ですので、そんな自分を責めたり、自己嫌悪に陥る必要もないので、ご安心ください。
幸せに向かうための方法
なるべく早めにネガティブと自分を切り離して、まずは今ここのニュートラルな意識に戻して、そして可能であれば、少しでもいい気分になれるようなところへ自分の意識を移動させてください。
これが、最短最速で望まない状況を乗り越えて行くためのプロセスであり、自分らしい幸せに向かうための方法です。
そして、これが引き寄せの法則が自分にとって幸せに働くしくみであり、理想的な現実を未来に叶えていくための最も重要なステップになります。
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