アンガーマネージメント
「怒りの感情」というものは、とても取り扱いが難しく、とても辛い感情です。
この記事では、「怒りの感情」の奥にある切ない思いに耳を傾けて、感情を健全に扱う方法について記事にまとめてみましたので、ご参考になさってみてください。
怒りからわかる深層心理
怒りの感情は、あなたが大切にしている信念を侵された時に出る感情です。
怒った時のことをちょっと考えてみてください。
- そもそも私はなんであんなに激怒したんだろう?
- 激怒していた時の私は、本当はどうして欲しかったんだろう?
- あの時の私は、何を守ろうとしていたんだろう?
などと、ちょっと振り返ってみてください。
怒りを通して自分の本質を守ろうとしていた
このような視点から自問自答していくことができますと、激怒していた時に自分が守ろうとしていたものは、自分が最も大切にしている本質であり、価値観であり、信念だったということが分かってきます。
怒りは二次感情
アドラー心理学では、怒りは単体では成り立たない「二次感情」としています。
自分が最も大切にしているものが、急に第三者から侵されたと感じる時、私たちは、
- 悲しみ
- 悔しい思い
- 苦しみ
- 強いストレス
など。ネガティブな感情に心が支配されてしまいます。
そして、これらのネガティブ感情が解決されない時、無意識にも「怒ること」で物事を迅速に解決しようとしています。
つまり、「怒り」は、物事を圧力で解決に至らせようとする一つの道具や手段として、私たちは幼少期に「怒る」ということを、周囲の大人たちの行動や振る舞いを通じて、学習しながら体得したものだと考えられます。
「怒り」の代表的な目的
「怒り」には以下の4つの代表的な目的があります。
- 相手を支配すること
- 相手より優位に立つこと
- 自分の権利を守ること
- 正義感を発揮すること
これらのような、相手が逃げられないような強い圧力をかけて、力技で相手を圧倒したり、論破することで、自分の主張を相手に従わせようとします。
「怒り」は一時的な解決にしかならない
怒ることで、一時的に物事が解決して、その場は収まるかもしれません。
しかしながら、怒ることで問題が解決したという、一つの成功体験を積んでしまいます。
「怒り」によって解決することを学習してしまうと・・・
そして、一度、怒ることで解決する経験をしてしまうと、それを無意識にも学習してしまい、それ以上の人生の中で、些細なことでも怒ることで物事をコントロールしようとする傾向が増えてしまい、「怒りっぽい人」「キレやすい人」になってしまいます。
結果的には事態を余計に悪化させてしまう
また、怒りを向けられて、何らかの圧力で服従させられた相手の立場から見ても、一時的な解決だけで、根本的な解決どころか、結果的に余計な反発心を芽生えさせてしまうリスクがあり、深刻な事態にまで悪化させてしまう可能性があります。
アンガーマネジメント
アンガーマネージメントとは、怒りや悲しみ、劣等感などのネガティブな感情を自分自身で整理し、客観的に捉えていくことで、強い感情を抱いた時でも、自分の感情を冷静にコントロールしていくスキルです。
怒りの原因を理解していく
怒りが沸々とこみ上げてきてしまったら、その怒りの原因を自分で理解していくために、以下の3つの質問を自分に投げかけてみてください。
質問①
そもそも私は何が嫌で怒ってしまったの?
質問②
怒ってしまった時、本当はどうして欲しかったの?
質問③
あの時の私は、何を守ろうとしていたの?
怒りを感じたら自分を俯瞰(ふかん)するようにする
激怒しそうになったら、すぐに怒りの原因を理解しようと自分に上記の3つの質問を投げかけるようにしてみてください。
3つの質問に答えている間に、冷静さが戻る可能性が高くなってきます。
理性が働くまでの6秒
脳研究の説によると、大脳辺縁系で「怒り」の感情が発生してから、理性が働くまでには6秒のズレがあるといわれています。
怒りがこみ上げてきてしまった時の6秒は、かなり長く感じてしまうと考えられますが、ゆっくりと3つの質問を自分に投げかけて、それにゆっくり答えていく間に、理性が働きやすくなり、冷静さを取り戻すことが期待できます。
怒りを紙に書き出す
怒りが収まらないときは、怒りの感情を紙に書き出して、内側に溜め込まないで外に吐き出すようにしてみてください。
スッキリ感を得られて、ストレスを溜め込まずに済むので、書き出すことは特におすすめです。
日々のセルフケア
身体が不調だと、それに反映して心も不安定になってしまい、怒りを感じやすくなってしまいます。
特に運動不足、寝不足、疲労がたまっている時は、ストレスに敏感な状態になってしまうので、日々のセルフケアを心がけて、心身を健やかに保持するようにしてください。
怒りを感じてしまう相手と対話をしなければならない時
怒りの感情が込みあがってきている時は、怒りの対象となっている相手とは距離を持つことで、最悪の事態を回避することにつながります。
しかしながら、そうも行かない場面もあると思われます。
怒りが湧いている状態で、相手との対話をしてしまう時は、どうしても感情的になってしまい、相手のことを責めてしまうような言動になってしまいますのでご注意ください。
例えば、傷つくことを言われて、相手のことを
- 「あなたは何でそんなに冷たいの?」
- 「どの口がそんな酷いこと言えるの?」
- 「あなたの言葉は刃物のように人の心を傷つける!」
- 「〇〇さんも、あなたのこと冷たいから嫌いって言ってましたよ。」
怒りに任せて相手を半ば批判したり責めてしまうことがあるかもしれません。
相手のことを責めてしまうと、相手は反省するどころか、自分のことを正当化して、必死に守ろうとするだけで、余計に反発心を持たれてしまうだけです。
I(アイ)メッセージで伝える
仮に感情的になってしまっていても、相手を責めるのではなく、相手によって自分がどんな一次感情があったのかを、正直に伝えた方が、相手の心に伝わりやすいです。
ですので、そういう時は、
- 「〇〇と言われて、ひどく落ち込んでしまいました。」
- 「とても悲しいです。」
- 「そんなふうに言われて、悔しいです。」
- 「がっかりしました。」
- 「そう言われて、とても不安になってしまいました。」
などと、正直に自分の思いを伝えた方が、相手の心に届きやすい上に、冷静に話し合える可能性が生まれて、建設的な解決を望める可能性も出てきます。
怒りを持て余してしまう時
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