「呪詛」から解放され、本来の自分を取り戻す方法

私たちは時として、自分でも気づかないうちに自分で自分に「呪いの術」をかけてしまうことがあります。
本記事では、そんな「呪いの術」から自分を自由にする方法をご紹介します。
自分の心を軽くして、本来の力を取り戻す――その一歩を踏み出すためのヒントがここにあります。
自分らしい人生を前向きに進んでいけるよう、この記事がお役に立てば幸いです。
誰にでもある恨んだり呪いたくなる気持ち
呪詛(じゅそ)とは、特定の人や事物に対して悪意や害を与える目的で行われる呪いの言葉や儀式のことで、呪詛の目的は相手に不幸をもたらすことです。
とても怖いですね。
「誰かに呪詛をかけられる」と想像するだけでも身震いが出てきそうです。
とは言え、「誰か」や「何か」を恨んだり呪いたくなる気持ちは、誰にでもよくあることです。

ネガティブな感情がもたらす「呪いの術」
ところで、他人から呪詛をかけられても、決して自分には届かないので、心配無用です。
しかしながら、もし自分が誰かや何かを嫌ったり、恨んだり、憎んだりすると、自分の中で「呪詛」が発動し、自分で自分に「呪いの術」をかけてしまいます。
つまり、状況や環境、人に対して不満や不足を抱き、ネガティブな心の反応にのみ込まれてしまうと、自分の中で「呪詛」が発動し、自分で自分に「呪いの術」をかけてしまうのです。

自分で自分に呪いの術をかけてしまうことで、自分の心と体を痛めつけてしまいます。
日常的に抱くネガティブな感情は、身体の細胞を破壊し、免疫力を下げ、自分の大切な「生きる力(エネルギー)」を弱めてしまうのです。
その結果、重い病気になってしまったり、自分の人生をとても生きづらくしてしまいます。
ネガティブな感情が招く、自分を弱体化させる仕組み
自分以外の誰かや何かに不満や不足を感じて嫌ったり恨めしい思いを抱えている時、自分で自分に「呪いの術」をかけているだけなのです。
そして、誰かや何かを嫌えば嫌うほど、自分で自分を弱小化させ、不満や不足を抱いている誰かや何かに自分の力を明け渡し、相手の嫌な面をさらに増幅させてしまいます。
自分の中に「不満」や「不足」などのネガティブな感情を抱えてしまっている時、それは自分の中で「呪詛(呪いの術)」が広がってしまっている瞬間です。
呪いの術から自分を守る方法
呪いの術から自分を守るためには、状況や環境、人に対するネガティブな心の反応が起きたとき、その感情にのみ込まれないよう意識することが大切です。
人間のやっかいな「心のしくみ」
しかしながら、私たちは、自分以外の状況、環境、人に対して不満を抱くことを完全にやめることは難しい生き物です。
一旦、自分の中から湧いてきたネガティブな心の反応を抑えることは容易ではありませんし、無理に抑え込もうとすれば、もっと強いストレスを感じてしまいます。
ネガティブ感情を完全に解消することは難しく、できることといえば、ネガティブな感情がおさまるのを待つことくらいしかありません。
個人の主観に沿った「理想像」が不満や不足感を生み出している
私たち人間は、それぞれが「幸せ」を感じられる「理想像」があるので、その理想像に叶わない現実が目の前に起きると、耐えがたい不満や不足感が顕在意識に上がってきて、その感情を持て余してしまいます。
そもそも「不満」や「不足感」を抱かなければ、自分の中で「呪いの術」を引き起こすことはありません。
しかしながら、そうもいかないのが、私たち人間のやっかいな「心のしくみ」があります。

呪いの術が発動してしまう回数を減らす
とは言え、「呪いの術」によって「自分で自分の人生を生きづらくして、自分の健康を害すること」をなるべく最小限に抑え、自分らしく楽しく人生を送るよう心がける方法はあります。
それは、「呪いの術」が発動してしまう回数を減らすことです。
呪いの術の発動を減らしていくために
呪いの術が発動する回数を減らしていくための第一歩は、変えられない事実を理解することです。
誰もが様々な事情を抱えて生きている
私たちは、たまたま親が人間だったから、人間として生まれることができました。
もし親が野良猫なら、野良猫として生きるしかありません。
野良猫としてこの世に生まれても、成猫に生存できる可能性は極めて低く、かなり悲惨な状況や環境の中で生きることになります。
多くの場合、成猫になる前に獣に襲われたり、病死したり、餓死したり、行政に見つかって殺傷処分されてしまいます。
運よく優しい飼い主さんに出会える野良猫は、ほんの一握りの確率です。
人間の世界でも、幸せな家庭に生まれる可能性は、ほんの一握りです。
誰もが、何かしら問題のある状況、環境下でこの世に生まれ、誰もが様々な事情を抱えて生きているのです。
つまり、これが「変えられない事実」であり、呪いの術から自分を守るためにも「変えられない事実を理解する」必要があります。
運命のいたずら!?
スピリチュアルな観点で言えば、生まれる前にどんな環境に生まれ、どんな経験をするかを自分で決めてきているという真理もありますが、私たちはその記憶を消して生まれてきているので、この真理を「運命のいたずら」として理解していく方が、今をしっかりと生きる助けになります。
運命のいたずらと人格形成
私たちの人格は、どんな両親のもとで生まれて、どんな環境で育ち、どんな経験をするかでほぼ決まります。
つまり、自分の人格は、運命のいたずらによってほぼ決まってしまうと言っても過言ではありません。
運命のいたずらも今の自分も「受け入れていく」
当たり前ですが、自分の生まれ育った環境がイヤだからといって、他人に変わってもらうことはできません。
私たちは、一生「今の自分」をありのまま受け入れて、今の人生を「それが自分」として生きていく他ないのです。
他者への理解が深まる
この事実を踏まえて人生を前向きに捉えられるようになると、もし誰かに嫌な思いをさせられても、「あの人はあんな嫌な性格に至った壮絶な過去があるんだろうな」「あんな嫌な性格になるような環境の中で、いろんな経験をしてきたんだろうな」と思いを馳せることができるようになります。
相手の背景に思いを馳せることで得られる新たな視点
誰かに対して耐えがたいストレスや不満を抱くとき、その人が今の性格に至るまでにどれだけの時間と壮絶な背景があったのかを想像してみてください。
すると、相手を取り巻く「途方もない人生の事情」に気づくことができるかもしれません。
「変えられない事実」に振り回されないために
私たちは、相手の性格や行動を変えることはできません。
どんなに受け入れがたい態度や言動でも、それは「変えられない事実」として存在し続けます。
相手が自分にとって都合の良い人に変わることは、決してないのです。
そのため、「変えられない事実」に不満や不足を抱き、相手を嫌ったり恨んでも、「呪いの術」をかけ続けて自分の心身を弱体化させるだけなのです。
相手に対する不満を抱き続けるほど、相手の態度はさらに悪化し、そして、自分自身はもっと不幸の渦に巻き込まれてしまいます。
変えられない事実を理解することで心の反応が変わる
「変えられない事実を理解する」ことができるようになると、相手の性格や行動を変えようとしても無駄だと理解することで、今の状況が運命のいたずらであることを受け入れることができ、自分の中で湧き起こるネガティブな心の反応を冷静に見守れるようになります。
その結果、以前よりも心の平穏を保ちやすくなり、自分の幸せを阻む「呪いの術」から自分で自分を健全に守っていくことができるようになります。

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